すごいぞ!インターネット

※2020年1月22日note初出。


私が一番最初に手に入れたパソコンはいかついモニターのWindows 95だ。契約していたプロバイダのパックは月に40時間程度の利用制限があり、電話回線を用いるためとにかく通信速度が遅かったんだけど、メールをしたりごく軽いページを閲覧するぶんには問題がなく、完全に壊れる2006年頃まで使用していた。

そのパソコンで何をしていたか。オタク活動だ。パソコンにはFrontPageというWebサイト作成ソフトが入っていて、HTMLなどさっぱり分からない私でも楽に個人サイトを作ることが出来た。初めて開設したのはペイントで作った画像のWeb素材サイトだ。友人が小説サイトを運営していて素材を押しつけたりもした(ちゃんと使ってくれたので優しい)

次に開設したのが小説サイトだ。ジャンルは伏せるけど、ロボット検索避けをしていても個人の二次創作サイト同士、専用サーチサイトの繋がりというものがあり、リンクをたどればいろんな方のイラストや小説を楽しむことが出来た。

私は同人活動を止めていた時期があってネット出戻りなので、家に居ながらにして、しかも無料で二次創作小説を読んだり書いたり出来ることは、未だにすごく幸せなことだと思っている。いにしえのオタクは同人誌を発行して即売会に参加して、金銭のやり取りをしなければならないことがずっと苦痛だったからだ。それが原因で止めたということもある。

小説サイトを開設すると、閲覧者の方々から嬉しいご感想をもらうことが時々あった。一言だったり長文だったり様々だったけど、どれも大切で幸せな気分になったことを思い出す。どこの誰だか分からない方が、私の小説を読んで心動かされて、メッセージをくれたのだ。「インターネットってすごい!」って思った。

いまも私は別名義で某SNSで小説の投稿を続けている。Twitter経由でごくたまにご感想を頂くことはあるけど、SNSはブックマーク数やいいね数が可視化されてつらい場合が多い。「個人サイト作りたいなー」「あの頃のほうが良かったな」なんて思ってしまうのは、思い出が美化されているだけなのかもしれない。

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